### 軽トラに「放り込むように乗せた」 検証・大崎事件(6)|【西日本新聞ニュース】「驚きのあまり、とっさに遺体を堆肥に隠すという「殺人を前提としない死体遺棄」の動機が想定可能だと示唆した。」

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 探し出すのにけっこう手間と時間がかかりました。連載の6番目の記事ですが,20番あたりを想定し,後の方から8番目辺りまで調べ,これは記事に改変があったのかと思いながらスクリーンショットで探したことで見つけることが出来たものです。

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RT kk_hirono(告発\市場急配センター殺人未遂事件\金沢地方検察庁石川県警察御中)|s_hirono(非常上告-最高検察庁御中_ツイッター) 日時:2020-04-12 16:01/2020/02/28 19:55 URL: https://twitter.com/kk_hirono/status/1249231238428160000 https://twitter.com/s_hirono/status/1233344904434049025
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被害者はなぜかズボンを脱ぎ下半身は裸。全身がずぶぬれだった。「四郎、何ごっか」と大声で怒鳴ったが、苦しそうに「うーうー」と言うだけ。Iさんは警察に「1人で立つこともできない泥酔状態だった」と説明している。

 2人で被害者を軽トラに乗せ、近くに転がる自転車やズボンのほか焼酎の2合瓶2本、タマネギが入った袋も積んだ。現場を離れ、1キロ余りを走り被害者宅に到着。時間は同9時ごろだった。母屋に運び「ぬれていたため土間に置いたまま帰った」。以上が2人による警察への説明だ。

 2人の供述は、原口アヤ子さん(92)ら4人を有罪とした確定審の段階では第三者供述として信用性を争われることはなく、事件の前提事実となっていた。

 これに対し、再審請求後の弁護団は「土間に置いたまま帰った」とする部分を疑問視する。「自転車転落事故の影響で重篤な状態だった被害者を、いつもの泥酔状態と勘違いして2人が手荒に扱った結果、事切れてしまった可能性がある」と推認。そのような場合には、驚きのあまり、とっさに遺体を堆肥に隠すという「殺人を前提としない死体遺棄」の動機が想定可能だと示唆した。

[source:]軽トラに「放り込むように乗せた」 検証・大崎事件(6)|【西日本新聞ニュース】 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/587090/


確かに、確定判決は当時の被害者の酒癖について「離婚後に一層悪くなり、飲んだ先々で迷惑をかけたり、道端に寝込んだりするありさまだった」と指摘。Iさんも、被害者を連れ帰ってほしいという電話を受けたときに「また酔っぱらって道路に寝ているのだなと考えた」と警察に供述している。

 さらに、被害者を軽トラに乗せる際「気合を入れるつもりで、ほおを2、3発殴った。2人で放り込むように荷台に乗せた」(Iさん)。「平手でほおをIさんが3、4発たたいた。たたく強さは少し強かったように思う」(Tさん)との供述もある。

 次回は、2人の捜査段階の説明をさらに詳しくみていく。

[source:]軽トラに「放り込むように乗せた」 検証・大崎事件(6)|【西日本新聞ニュース】 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/587090/

 被害者を被害者の自宅まで軽トラで荷台に載せ送り届けたという2人の人物のことは,大崎事件に関して何度も記述を見てきました。しかし,被害者の頬を叩いていたという暴力行為のような話は,この2020年2月26日付けの西日本新聞の記事で初めて見たように思います。

 被害者が息絶えたのに驚き,とっさに近くの牛小屋の堆肥場に埋めてしまったというのが弁護士らの言いたい事実のようです。最初からその線で弁護活動をしていればどうかと思いますが,生前の2人に弁護士らが聞き取りをしたような話は見当たらず,歯切れの悪さを感じます。


結論から言うと、Iさんは14年前に他界していた。農機具店は息子さん(60)の代になっていた。40年前の、思い出したくもない事件の話を聞きに突然現れた記者は迷惑な存在だろう。敷居は高いと覚悟していたが、事務所に通してもらえた。

[source:]「おやじは疑われていた」 検証・大崎事件(8)|【西日本新聞ニュース】 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/587707/


泥酔して道路に寝込んだ被害者を車で迎えに行った「善意の事件関係者」としてではなく、「犯人扱い」での事情聴取。「1カ月ぐらい続きましたよ。『また志布志警察署に行ってくるよ』という感じが…」

 牛小屋の堆肥に埋まった遺体の発見は、IさんとTさんが被害者の四郎さん(仮名)を連れ帰ってから3日後。さらに、その3日後に原口アヤ子さん(92)の当時の夫と義弟が逮捕された。なのに、なぜIさんを犯人視する捜査が1カ月も続いたのか。

[source:]「私はおやじを信じる」 検証・大崎事件(9)|【西日本新聞ニュース】 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/588781/

 これも2020年3月3日の記事ですが,被害者を送り届けた2人が犯人扱いされ,1ヶ月ぐらい警察の取り調べを受けていたというのもこれで初めて知ったように思います。弁護士らは秘蔵をしていたようですが,見込み通り再審開始となっていれば,表に出すこともなかったのかもしれません。


後に知ったが、Iさん本人も警察から疑われたことを認めていた。「合計では50、60時間は調べられた。刑事の方々と3回ほど言い争いをした」。2001年の第1次再審請求審、証人尋問で証言していた。

 もう1人のTさんも10年ほど前に亡くなっていた。外出先から戻った妻に玄関先で話を聞けた。「Iさんから(被害者を連れ帰る)加勢をしてくれと電話があり(夫は)すぐに走って行きました。その後のことは分からないですね」「事件のことは、もう忘れましたよ」。そう言い残し、家の中に消えた。

 40年前、鹿児島の静かな農村を騒がせた大崎事件。アヤ子さんを除き、多くの関係者が世を去った。真相を求めて現地を歩き、事件が今も残す傷痕の深さが胸に迫った。

[source:]「私はおやじを信じる」 検証・大崎事件(9)|【西日本新聞ニュース】 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/588781/

 IさんとTさんになっていますが,まるで日本昔ばなしのミステリー版のようになっています。問題を意図的にややこしくしたのは弁護士のように思えてならないのですが,藪の中のような情景は,大崎事件の以前の報道で見かけることの多かった古い建物の写真とよく馴染みます。

 もう1人のTさんも10年ほど前に亡くなったとあります。さきほどのIさんは14年前に亡くなったとありました。記事の取材の時期がはっきり特定できませんが,2020年3月3日の記事なので2020年に入ってからの取材と思われます。逆算すると亡くなったのは2010年頃。


第1次再審請求[編集]
再審請求を受けた鹿児島地裁は長兄の妻と甥の2人に対して2002年3月26日に再審開始を決定したが、甥の再審請求は引き継いだ母親が2004年に死亡して引継ぎ者がなく再審請求は長兄の妻のみとなる。即時抗告で福岡高裁宮崎支部は2004年12月19日に再審開始決定を取り消し、特別抗告で最高裁は2006年1月30日に即時抗告審の取り消し決定を支持した。

[source:]大崎事件 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%B4%8E%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 上記に引用をしましたが,第1次再審請求は2002年3月26日に鹿児島地裁が再審開始決定とあります。ページの上の方の別の場所に「1995年4月19日 長兄の妻が鹿児島地裁に再審を請求する。」とあるのが,その第1次再審請求の始まりなのでしょう。

 第1次再審請求は2006年1月30日に最高裁で即時抗告の取り消し決定が出たことで終了をしたようですが,第2次再審請求が2010年8月とあります。再審請求はいつでも出来るはずですが,主張と証拠を固め準備が整ってからするのが通例かと思います。

 ここに4年半近くの準備期間があったようですが,死後10年経ってから遺体遺棄の真犯人扱いするTさんに事情を聞き事実を確認した形跡はうかがえません。真犯人の存在よりは,警察が見込み捜査と強引な取り調べて冤罪を作り出したという事実を裁判所に認めさせることを優先し血道をあげたようです。